広島最大級の弁護士事務所、山下江法律事務所のロゴ

広島最大級の弁護士事務所へ
ご相談ください。

2020/06/18

ニュース

<新型コロナウイルスに対する取り組み>初回相談無料!面談の他、電話相談・オンライン相談も可能です

弁護士コラム – 「不動産の二重譲渡と登記」

山下江法律事務所の稲垣です。
 突然ですが,問題です。
 Aさんは,自分の所有する土地をBさんに売却し,Bさんは,Aさんに代金1000万円を支払いました。ところが,その後Aさんは同じ土地をCさんにも1000万円で売却し,土地の所有権登記をCさんに移転してしまいました。
 さて,この場合,その土地の所有権は誰が取得することになるでしょうか。①先に契約をして代金を支払ったBさんか,②契約をしたのは後でも所有権移転登記を受けたCさんか,はたまた③BさんでもCさんでもなくAさんのままか・・・。

 民法177条には次のように定められています。
 「不動産に関する物権の得喪及び変更は,不動産登記法(中略)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ,第三者に対抗することができない。」
 

不動産に関する権利の変動については登記を対抗要件とする,つまり,不動産に関して,所有権などの権利を得たり,変更したりした場合,その登記をしておかなければ,第三者には対抗(=主張)できない,ということです。

 これを上記のケースにあてはめると,Bさんは,代金を支払ったものの登記手続をしていないため,土地の所有権をCさんに主張できないことになり,反対にCさんは登記を得ているため,土地の所有権をBさんに主張できることになります。したがって,問題の答えとしては②が正解です。
 ただし,民法177条の「第三者」の意味については,判例上「登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者」に限られるという基準が確立されています。
 たとえば,Cさんが,AさんとBさんとの売買契約のことを知っていながら,登記移転が済んでいないことに乗じて,Bさんに高値で売りつける目的でAさんから土地を買い受けて登記を得たとします。このような場合,Cさんには「Bさんに登記がないことを主張する正当な利益がない」として「第三者」に当たらず,Bさんは登記なくしてCさんに土地の所有権を主張することができる可能性があります。

 実際の不動産売買では,契約と同時に登記移転手続もなされることが多いでしょうから,上記のようなケースは少ないと思われますが,不動産取引や登記に関してトラブルになった場合,トラブルになりそうな場合には,まずは当事務所にご相談ください。

関連記事

最新トピックス